自動車を購入する際、多くの人がローンを利用すると思います。自動車ローンにはいくつかの種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。金利を中心に、各種自動車ローンを比較します。
関連ページ;日本一低金利な自動車ローンは?
まずは、自動車販売店で購入と同時に申し込むディーラーローンです。ディーラーローンとは、ディーラーが提携する信販会社から融資を受ける事を指します。他の自動車ローンと比べて、審査基準が緩いというメリットがあります。また、本来は面倒な契約手続きの大部分をディーラーが肩代わりしてくれるので、非常にスムーズに契約が進められるのです。
デメリットとしては、金利が高い点が挙げられます。ディーラーローンの契約が成立すると、信販会社からディーラーにバックマージンが支払われるのですが、そのマージン分が上乗せされているため、金利が高くなっているのです。ただ、この上乗せされているローン金利は交渉次第で下げてもらえる可能性があります。
次は、銀行ローンです。その名の通り、民間銀行から融資を受ける制度です。ディーラーローンの金利は概ね5〜8%程度ですが、銀行ローンは3%程度が一般的であり、金利の低さが最大のメリットです。わずか数パーセントの差ではありますが、車は数百万円程度する高額な商品ですので、1パーセントの違いで、総額は10万円以上変わる事もあるのです。
200万円の自動車ローンを5年で返済する場合、金利が8%ならば支払い合計額は243.3万円ですが、7%なら支払い合計額は237.6万円となり、1%の金利ダウンよって5.7万円も安くなる事になります。
ですが、銀行ローンはディーラーローンと比較すると、審査が厳しいというデメリットがあります。年収・勤務先・勤続年数・雇用形態などが細かく調査され、返済能力が高い判断されない限り、融資は受けられないでしょう。
他に、JAローンというものもあります。JA(農協)の行っているローンで、銀行ローンと同じく3%程度の低金利である事がメリットです。デメリットも同じく、審査が厳しい点です。また、金利自体は低いものの、実際には毎月手数料と保証料が必要になるので、総額は意外と高いというのも難点です。
なお、自動車ローンの金利には、固定金利型と変動金利型の二種類があり、どちらが有利か比較してみます。固定金利とは、最初に決まった金利は完済されるまでずっと変わらないという方式。一方の変動金利は、金融市場の動向に連動して、支払う金利もその都度変わるという仕組みです。
現在の日本はゼロ金利政策が取られており、しかも日銀のインフレ目標導入により、今後金利が上がる可能性が高く、これ以上下がる余地はほぼありません。その点を比較すると、固定金利型を選ぶのが有利に思えます。とはいえ、住宅のように35年ローンを組むならともかく、自動車ローンは長くても5年程度です。この程度の短期間では、金利が大きく上昇する可能性は低いです。2014年現在、変動金利は固定金利よりも金利が低く設定されていますので、今後数年間金利が大きく上昇しないと考えるならば、変動金利型を選ぶと良いでしょう。